池袋【志奈そば 田なか】店名の印象からは正反対の高級料理系ラーメン
その店は十年前から名前はよく知っていた。
「志奈そば田なか」に初めて行くことにしたのはお店近くの豊島郵便局に郵便引き取りの用ができたからだ。会社定時帰りにゆうゆう窓口のおじさんから郵便物を受け取ると、スマホナビを片手に歩いていくと5分ほどでついた。
お店の外見からして違う
店の前まで行くと、店の門構えが良いと思った。黒を基調としたデザインでシックさがあるだけでなく、オススメメニューや食べログ500の看板の見せ方が上手で、高いレベルのラーメン屋だと感じる雰囲気がでていた。入口を開けて入ると席はカウンター席のみで9割埋まっており、入口すぐのところにある券売機にあり、予想では直接注文だったので少し驚いた。
ラーメンは大きく分けて三種類あり、
・トリュフラーメン
・濃厚煮干しラーメン
・濃厚煮干しつけ麺
があった。
一番人気だとメニュー写真に書かれていた「特製煮干トリュフそば」を選ぶ。
入口から見て右端のカウンター席に座ることができゆったりと席で待てた。カウンターのトリュフラーメンの食べ方を示した案内ポップをみながら待っていると着丼。ぱっと見た瞬間「こんな上品なラーメンだったのか」と思った。
そのラーメンの面構えはビブグルマンやミシュランに乗っているラーメンたちと似た雰囲気を漂わせていた。スープの艶り方、中央のネギとトリュフの佇まい、4枚のチャーシューの沈み方。計算つくされた具材の盛り合わせは風景画を鑑賞しているようだった。
フランス料理を嗜む感覚のラーメン
案内ポップどおりまずスープだけを飲む。上品で濃すぎないけどしっかりと味わいのスープで最初から夢中にさせられる。もうこれだけで他の具材もすべて間違いない美味しさだとわかる。鴨チャーシューもスッキリした肉質でスープにとてもあっている。メンマも食べやすい歯ごたえで、うずら卵が入っているのも嬉しい。煮玉子は普段はすることがないのに一口で一気に食べた。濃厚さと半熟具合と味付けがラーメン系煮玉子最高レベルだ。
そして主役の麺は細麺で、この上級なスープを始めとした具材にとても馴染んでいる。麺に太さはいらないと言うような細身に旨味をしたらせた麺は、ラーメンマニアが唸るに違いない。そしてトリュフを溶かしてさらに味を増したそれは、もう高級料理店に来ていると錯覚を起こすほどだった。
最後まで食べるのが止まらない、隙のない、クオリティを完食。少し小腹が空いてたので、卓上のポップでオススメしている「追い肉飯」を注文。写真よりも量が少ない感じがする、茶碗小盛りほどの肉飯を残りスープに入れて、お茶漬け的に食べる。んーこれはイマイチで頼まなくても良かった。サイコロほどの肉も黒海苔もそこまでスープにハマってないように思えた。
店名で誤解したまま生きていかなくてよかった。出会うことが出来てよかった高級ラーメン。もっと早くに出会っていたら自分のラーメン道はかなり変わっていただろう。池袋上品系ラーメンでもトップクラスで、同じく東池袋の「はやし田」と並ぶ、女性を自身をもって案内できるラーメン店だ。